事件

[海外事件簿]フランスで行方不明の日本人留学生・黒崎愛海さん(当時21)は、チリ人の元カレによるストーカー殺人か

 

 

本人のFacebookは2016年11月4日を最後に投稿が途絶えている。

被害者プロフィール
名前:黒崎愛海(くろさき なるみ)さん
年齢:行方不明当時21歳
大学:筑波大学(2014年入学)
留学先:University of Franche-Comté(2016年)

フランスに語学留学中の黒崎愛海さんが忽然と消息を絶った

2016年、フランス東部ブザンソン(Besancon)で、日本人留学生の黒崎愛海(Narumi Kurosaki)さん(当時21)が行方不明になった。

2018年11月19日、仏検察当局は黒崎さんが大学寮の自室で元交際相手のチリ人の男によって絞殺された可能性が高いとの見解を示した。

黒崎さんは2016年12月4日夜、元交際相手のニコラス・セペダ・コントレラス(Nicolas Zepeda Contreras)容疑者と夕食を共にした後、消息を絶った。

26才のチリ人の男性と食事をし、レンタカーで留学先のフランシュコンテ大学の寮に戻ったところを最後に、消息を絶った。

寮生によると、男女が言い争う物音が聞こえたという。



筑波大学のサークルで出会ったチリ人の男との仲睦まじい写真

このチリ人男性は11月末にフランス入りし、黒崎さんが行方不明になった3日後に出国している。

年末にはチリの実家付近で姿が目撃されている。

フランス当局は男を「拉致監禁」容疑で国際手配した。

チリ随一の高級住宅街に実家があり、チリ・サンティアゴ大学で助手職についていたインテリのようだ。

日本語もフランス語も堪能で、2014年春から2015年夏までの約1年3か月、筑波大に留学していたという。

その頃、黒崎さんはチリ人男性と大学の語学サークルで出会ってたようだ。

男性のSNSにはふたり一緒に写った仲睦まじい写真も投稿されていた。



別れ話のもつれからストーカー化?

捜査関係者が注目しているのは、筑波大への留学期間が終わっているはずの2016年、この男性が日本に長期間滞在している点だ。

4月に入国し、ビザなしで滞在できる3か月間ぎりぎりの期間を日本で過ごし、7月に1度チリに帰国。

その直後に再び日本を訪れ、10月まで滞在。

その間、黒崎さんのアパートに転がり込んで暮らしていたようだ。

ところが、2度目の滞在途中の9月、ふたりの間に何らかの変化が生じた。

黒崎さんのフェイスブックのデータが何者かによって消去され、黒崎さんはフランスに語学留学をしたのだ。

別れ話がもつれ、チリ人男性がストーカー化し、黒崎さんは逃げるように留学、それを男性が追いかけ、何らかのトラブルが起きた。

と見る向きもある。



容疑者はスーパーで可燃性液体5リットルとマッチを購入

フランス当局は2017年1月29日、容疑を「殺人」に切り替え、逮捕状を出しているが、チリとフランスに身柄引き渡し協定がないことなどから、チリ当局はこれまで身柄の拘束を拒否。

ブザンソンで記者会見したエティエンヌ・マントー(Etienne Manteaux)検事は、黒崎さんは殺害されたとみられるものの、近郊の森林地帯の広範囲を対象として行われた捜索にもかかわらず遺体は発見されていないと述べた。

一方で、黒崎さんの部屋には血痕がなかったことから、絞殺された可能性が高いとの見解を示した。

また、セペダ容疑者が当時、黒崎さんが別の男性と交際を始めたことに嫉妬していたと指摘し、「これまで以上に、この殺人事件での主要容疑者であると考えられている」と説明した。

さらに、黒崎さんが行方不明となる数日前、セペダ容疑者がスーパーで可燃性液体5リットルとマッチを購入していた他、利用したレンタカーが返却時に泥まみれだったことを明らかにした。



容疑者の身柄拘束を拒否していたチリ当局が取り調べに合意

フランス当局はチリに帰国したセペダ容疑者に対し、国際逮捕状を出したものの、チリ当局は身柄拘束を拒否。

マントー検事は、

「われわれは遺体の発見のために手を尽くしたが成果が出なかった。これを受け入れ、外交段階に移る必要がある」

と言明。

さらにフランスはチリに対し容疑者引き渡しの正式要請は行っていないとし、国外での裁判のために自国民の引き渡しに応じる国は少ないと説明した。

2018年11月19日、仏検察は会見を開き、

「遺体の捜索を同年10月末で打ち切った。必要な捜査は尽くした」

として、近く捜査を終結すると発表。

新たな有力情報があれば、随時捜査を再開するとしていた。

ところが2019年3月28日、進展を見た。

仏地元紙は、2019年1月9日、関係筋の話として、チリ人で元交際相手のニコラス・セペダ・コントレラス容疑者の消息が数カ月前からわからなくなっていると報じていたが、

ブザンソンのエティエンヌ・マントー(Etienne Manteaux)検事が、チリ当局はフランス捜査チームが同国でセペダ容疑者の取り調べを行うことに合意したと明らかにしたのだ。

チリ当局はフランス捜査官らの立ち会いの下でチリの検察官がセペダ容疑者に尋問することに合意し、仏捜査官らからの尋問も認めた。

フランス司法当局者、チリで容疑者を尋問

2019年4月15日午前(日本時間)、フランス司法当局者が容疑者尋問のため、チリへ向かった。

フランス司法当局者:「聴取は捜査結果に基づき行われる。セペダ容疑者に反論の余地はないとはっきり言える」

フランスの捜査員らは、17日に行われる予定のセペダ容疑者の取り調べに立ち会う。

17日の取り調べでは、セペダ容疑者は、黙秘権を行使し、具体的な証言はなかったという。

フランス検察は4月25日、会見を開き、チリ人の元交際相手、ニコラス・セペダ・コントレラス容疑者(28)の身柄引き渡しを今秋にもチリ側に要請する方針を明らかにした。

仮に身柄が引き渡されなくても、被告不在でブザンソンで刑事裁判を開くという。

仏検察は今月、チリのサンティアゴ市内で、殺人容疑で国際指名手配しているセペダ容疑者への尋問に立ち会った。チリ当局を通じて90分にわたり、95の質問をしたものの、セペダ容疑者は一切黙秘したという。

だが、容疑者には動揺が見られたという。

両親ら家族にも聴取したが、同様に黙秘した。



地図 留学先

容疑者の国

2人が出会った筑波大学